映画「学校」を観て、最後の言葉から教育について、考えさせられました。
その言葉のやり取りをご紹介致します。
クラスの中の生徒の死によって、クラスで幸福について話し合うことになった場面です。
(登場人物は、黒井先生以外は生徒です。夜間学校でして、生徒は中学生以上が中心です。)
黒井先生「おさむ。なんだ、幸福って」
おさむ「あの~ お金~ かな~」
生徒全員(笑う)
黒井先生「みんな、何笑ってんだ。そうだよ。幸福はお金だよ。みんなだって欲しいだろ。俺だって欲しいよ。」
生徒全員(沈黙)
黒井先生「なんだ。みんな。なに、だまってんだ。」
カズ「くろちゃん。なにか勘違いしてんじゃねぇか。」
黒井先生「なにがちがうんだ?」
カズ「そういうことじゃねんだよ… つまりさ…」
カズ「おい!みどり! だまってないで… なんか言えよ!」
みどり「…金が欲しいなんて当たり前なことだろ。
  そんなせこいことじゃねんだよ。今あたしたちが考えていることはさぁ」
黒井先生「ほー じゃ、なんだ、みどり。金じゃない幸福って。」
みどり「うまくしゃべれないよ。あたま悪いんだからさ。」
カズ「みんなあたま悪いんだからさ。気合入れてしゃべれ。な。」
みどり「つまりさー、こういうことよ。あたし、鑑別児だったときにね。
  ちょっぴり反省して、更正しようと思ったのね。それで中学いったんだ。
  それまで通ってた昼間の。
  そしたらさー、なんと先コーたちがわっとでてきてさー、あたしを校長室連れ込んでさー、
  『お前卒業したかったら、少年院出て来い』こーゆーのよ。
  あったまきてさー、あたし、灰皿ばーんて投げ捨てて、出てきちゃったよ。」
みどり「それからひどかったよ。シンナー中毒になっちゃって、歯なんかボロボロになっちゃって。
  そんなときにさ、友達んちで雑誌よんでたらさ、書いてあるじゃん、
  この学校のことが。あたしなんかが、入れてくれんのかよーと思ってさ、きてみたんだよ。
  ある日の夕方。でもさ、入りにくいじゃん学校なんかー。
  突然先コーが出てきてさ、いろいろ尋問するんだろうと思ってたしさ。」
みどり「郵便ポストの横に。ウンチングスタイルで座り込んでたら、なんか、どう  でもよくなってきちゃって… 
  カツアゲしたって、売春したって、食ってはいけるんだもん。
  帰ろうかなって、そう思ってたときにな、変なおじさんが来て、
  『どうしたのー?この学校、入りたいのー?』って言ったの… 
  それが、このくろちゃんなんだけどさー!!(先生を指差す)」
みどり「そのときわたし… そのときわたし… 『あー わたし… 幸せになれんのかも知れない……』(号泣)」
全員(沈黙)
黒井先生「みどり、おれよくわかった。幸福ってのは、金じゃないんだな。」
えり子「そうよ。お金は使ってしまったら、無くなってしまうでしょ。
  でも、幸福って使ったら無くなるような、形のあるものじゃないのよ。」
カズ「つまりよ。あー生きてーなー、とか、生きててよかったなーとか、そういうことだよな…」
カズ「だから、つまり幸せってのはさ…」
カズ「ダメだ!わかんね!えり子。お前代わりに言ってくれ。」
えり子「だから… それをわかるために勉強するんじゃないの?それが勉強じゃないの?」